心と体の元気を保つ快眠のコツ! 眠りのしくみから寝室の環境づくりまで心と体の元気を保つ快眠のコツ! 眠りのしくみから寝室の環境づくりまで

お悩み解決快眠方法

ちょっとした工夫で快眠を手に入れる

睡眠に関する悩みを持つ人は多く、その内容も人それぞれです。三橋さんは、「長年悩んでいたことでも、ちょっとした工夫で解決できるかも知れません」と話します。ここではよくある睡眠の悩みをピックアップし、簡単かつ効果的な対策とともに紹介します。

快眠の工夫1ストレスで眠れない 
→ 「筋弛緩法」で全身をゆるゆるに

筋弛緩法 緊張が取れて、体がポカポカするまでくり返します 1 手をグーにして10秒→脱力して20秒 2 つま先を立てて脚に力を入れて10秒→力を抜いて20秒 3 全身にギュッと力を入れて10秒→脱力して20秒筋弛緩法 緊張が取れて、体がポカポカするまでくり返します 1 手をグーにして10秒→脱力して20秒 2 つま先を立てて脚に力を入れて10秒→力を抜いて20秒 3 全身にギュッと力を入れて10秒→脱力して20秒

イライラしたり、気になることがあったりするときは、次の「筋弛緩法」で全身をリラックスさせることが大切。布団に仰向けになり、目を閉じた状態で、下記に示す体の各部分に8割程度の力を入れて10秒ほど保ち、パッと力を抜いて20秒ほど脱力を感じるだけ。緊張がとれてポカポカしてきたらOKです。

快眠の工夫2考えごとをして眠れない 
→ 頭の中に「ん〜」を響かせる

「ん~」を響かせる呼吸法 目を閉じて人差し指で両耳をふさぎ、1分くらい「ん~」と言ってから指を抜く「ん~」を響かせる呼吸法 目を閉じて人差し指で両耳をふさぎ、1分くらい「ん~」と言ってから指を抜く

眠ろうとしたときにあれこれ考え始めてしまうときは、目を閉じて、人差し指で耳の穴をふさぎ、1分くらい鼻から細く空気を吐きながら「ん〜」と頭に響かせます。指を抜くと……あら不思議、頭の中がシーンとしていませんか。

快眠の工夫3不規則で眠れない 
→ 「アンカースリープ」で乗り切る

不規則な生活が続くと睡眠のリズムも乱れてしまい、体に良くありません。こういう場合は、眠る時間の半分を決まった時間(コアタイム)にし、残り半分を眠れるときに眠るようにすると比較的体の負担を軽減できます。これを「アンカースリープ」といいます。コアタイムは深夜0〜4時の間に設定できるのが理想です。ただし、こうした方法は2週間を限度とし、できるだけまとまった睡眠時間を確保できるようにすることが大切です。

快眠の工夫4腰が痛くて眠れない 
→ タオルで腰の隙間を埋める

腰痛によい寝方&悪い寝方 ○ エビのように体を丸めて横向きに寝て脚にクッションを挟む フェイスタオルを縦長に3つに折って腰の下に置く☓ 仰向けやうつ伏せで寝る腰痛によい寝方&悪い寝方 ○ エビのように体を丸めて横向きに寝て脚にクッションを挟む フェイスタオルを縦長に3つに折って腰の下に置く☓ 仰向けやうつ伏せで寝る

腰痛の人は、フェイスタオルを縦長に3つに折って腰の下に置いて寝ると、隙間が埋まって楽になります。膝の下にクッションを入れると痛みがやわらぐこともあります。エビのように体を丸めて脚にクッションを挟む姿勢もおすすめです。

快眠の工夫5いびきをかいて熟睡できない 
→ 背枕、シムスの姿勢で改善

いびき解消に効果がある寝方 晩酌の習慣がある人は、体質や生活習慣の改善も大切です 背枕 背中に枕をくくりつけて仰向けになるのを防ぐ 注意 強く縛らないでください リュックにクッションを入れたものでも代用できます シムスの姿勢 左右どちらか楽なほうにうつぶせぎみに横になり、脚の間にクッションを挟む 脚 下側の脚は後ろに下げ、上側の脚は前に出して曲げ、クッションに乗せる 手 下側の手は背中側におくか、曲げて頭のほうへ。上側の手は枕に添えるいびき解消に効果がある寝方 晩酌の習慣がある人は、体質や生活習慣の改善も大切です 背枕 背中に枕をくくりつけて仰向けになるのを防ぐ 注意 強く縛らないでください リュックにクッションを入れたものでも代用できます シムスの姿勢 左右どちらか楽なほうにうつぶせぎみに横になり、脚の間にクッションを挟む 脚 下側の脚は後ろに下げ、上側の脚は前に出して曲げ、クッションに乗せる 手 下側の手は背中側におくか、曲げて頭のほうへ。上側の手は枕に添える

背中に枕をくくり着けて(背枕といいます)仰向けになるのを防いだり、ややうつぶせぎみになって枕やクッションで体を支える「シムスの姿勢」というポーズをとると効果的です。

快眠の工夫6眠りが浅い 
→ 眠る時間を1時間短縮してみる

現代人には、1日8時間眠らなければならないと信じている人が意外に多いようです。確かに一定以上の睡眠時間は必要ですが、1日の活動量が少ない人の場合、それほど眠らなくても問題ありません。もし、無理に眠ろうとして床に入り、眠れないと悩んでいるなら、思い切って睡眠時間を1時間くらい短くしてみましょう。

快眠の工夫7トイレに起きて眠れなくなる 
→ 照明は暗く、便座は温かく

夜中にトイレに起きたときに明るい電気をつけてしまうと、その刺激で脳が覚醒してしまいます。寝室や廊下はフットライトなどで安全に移動できる程度に照らしましょう。個室内の照明は温かい電球色にしておきます。また、便座が冷たいとやはり刺激になるので冬などは特に気をつけましょう。

快眠の工夫8さらなる快眠を 
→ 枕を低くしてみよう

マットレスと枕マットレスと枕

睡眠に関する仕事を始めて20年以上になる三橋さんは、特に枕に関する知識が豊富で、これまで1万人以上にフィッティングを行ってきたいわば“枕博士”です。その三橋さんがいま、つくづく感じているというのが、日本人の多くが高過ぎる枕を使っているということ。枕の一番の役割は、立っているときの姿勢を寝ているときにも保つこと。つまり、横になったときに、首から後頭部にかけてマットレスとの間にできる隙間を枕によって埋めることこそ大切なのだといいます。次に買い替えるときはこのことを念頭に、できればマットレスと枕をセットで揃えることを心がけましょう。

おわりに

ベッドに入って眠れない日が続いたことはないでしょうか。こんな時はいったんベッドから出て、眠気を催したときに再びベッドに入るようにしましょう。気持ちを切り替えることが大切です。ここに快眠へのポイントをいくつかご紹介しましたが、いろいろと試してみて、自分らしい眠りのスタイルを見つけてみてください。

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