ひがし茶屋街
江戸時代へとタイムスリップ
金沢市内には、江戸時代の風情を色濃く残す茶屋街がいくつかあります。その中で最も大きいのが、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されているひがし茶屋街です。メインストリートの両側には、2階の天井を高くした茶屋建築が立ち並び、立ち止まってぐるりと周囲を見回すと、まるで時代劇の世界にタイムスリップしたような感覚に……茶屋の入り口から、うっかり八兵衛が飛び出してくるんじゃないか、と期待してしまうほどです。夕暮れ時になると、店の軒先や街灯にあたたかなオレンジ色の光が灯り、レトロで、どこかロマンチックな、暗いながらもあたたかみのある街へと変貌します。
散策に疲れたときは、ひがし茶屋休憩館(入場無料)に立ち寄ってひとやすみ。道に迷った時は、まいどさん(ボランティア)に尋ねましょう。
メインストリートから外れた路地裏にも、質素でひかえめながら、訪れた人を引きつける魅力があります。
由緒あるお茶屋でゆるゆると
家事に、仕事に、持病の治療に、ふだんの生活は何かと忙しく、また、息苦しさを感じることもあるかと思います。旅をした時くらいは、そんな日々と思いっきり距離をおきたいものです。
茶屋として唯一、国の重要文化財に指定されている『志摩』は、非日常の癒しを得るにはもってこいの場所です。散策がてらふらりと立ち寄り、歴史薫る建物の風情を感じ、絶品の和菓子と抹茶を堪能してみてはいかがでしょうか? 落ち着きのある上品な空間にただただ身を委ね、ゆったりとした時間を過ごせば、帰りの足取りが来たときよりも軽くなっていることに気づくはずです。
『志摩』は1820年に建てられた格式高いお茶屋。2階にある客間では、あでやかな舞や三弦などの遊芸が披露されていたそうです。
1階の中庭。こぢんまりとした中にも、すみずみまで見渡したくなるような情趣があります。
併設された茶房『寒村庵』での癒しのひと時。和菓子の上品な甘さ、抹茶の馥郁とした香りが口の中に広がります。
撮影協力:お茶屋 志摩

ひがし茶屋街をお店に立ち寄りながらぐるっと散策
- 歩行距離:約1.9㎞(ルートの重複あり)
- 歩数:歩数:2491歩
- 歩行時間:約26分(滞在時間:約2時間)
- 消費カロリー:102.2kcal
※数値は取材班が実測した“目安”であり、ルートや年齢、体格、運動能力などによって増減します。