北海道の魅力は海の幸だけにとどまりません。次にご紹介する食材はエゾシカです。エゾシカは北海道を代表する野生動物で、平成26年度の調査では約48万頭のエゾシカが北海道に生息していると推定されています。
明治期の乱獲や豪雪により、一時は絶滅寸前まで激減したこともありましたが、その後は生息数が増え、それに伴いエゾシカによる農林業被害や自動車・列車事故の多発などが社会問題化されるようになりました。平成26年度には46億円を超える農林業被害が発生しています。
このような中、北海道では、平成26年に北海道エゾシカ対策推進条例が制定され、エゾシカを地域資源として有効活用するための施策がすすめられています。毎月第４火曜日の"シカの日"（４[シ]＋火［カ］＝シカ）には、"シカの日"に賛同する飲食店や販売店などにより、エゾシカ料理の提供やエゾシカ肉の販売が行われています。欧米では、狩猟で捕獲された野生動物の肉はジビエ（Gibier）として珍重され、中でも鹿肉は高級食材として扱われています。